12月のお話『時間は命』
お金は貯金できるけど時間は貯金できないよね。だから時間は命なのよ。
と、先日先輩から言われドキっとしました。という事はこの一年間生徒の皆さんは貴重な命を我がバレエアカデミーに預けて下さっていたということですよね。改めて貴重な時間の共有ができた事に感謝致します。また、先生方にも新しい命が誕生したり宿したりと家族の輪が増えて行っている事も嬉しいです。私がバレエをやっていなかったら今在る皆さんと出会えなかったと思います。
2023年も有難うございました。残り1ヶ月限りある時間を有効に過ごしてゆきましょう。
11月のお話『育てる事なき教育』
教える事と育てる事は別で、育てる事があって初めて教育という言葉は意味をなす。私も演出という仕事をして若い役者を育てる立場に立つと、ことごとに教える事のたやすさに比べて育てる事の難しさを痛感する。(『浅利慶太の四季』伝統と現代のはざまで)の一節より
この一文を読んで改めて教える事と育てる事の違いを認識しました。私共のバレエ教室は教えるではなく育てていくお教室であり続けたいです。
10月のお話し『不完全こそ完全』
岡倉天心さんの言葉で『本当の美しさは、不完全を心の中で完成させた人だけが見出すことができる』という。舞台芸術に身を置く自身として師匠も舞台芸術においてあえて不完全に仕上げるのよ。と聞いた事がありました。深いですね。また作家のひすいこうたろうさんが『人は長所で尊敬され短所で愛される』とおっしゃっていました。不完全て心地よいのかも。出来ないを受け入れるって心地よいのかもしれませんね。この話を母としていたら『人は長所で失敗するのよ』と極めつけの言葉を頂きました。さすがというかなんというか気を付けます。。。
9月のお話『不便不自由不親切』
先日親御さんから『先生もっと昔の様に厳しくなって下さい』と言われました。確かに何度も何度も何度も同じこと言い続け、諦めていた部分がありました。しかしその何度も言っていた昔の頃に我が子はそこにはおりませんでした。とも言われはっと気がつかされました。心から反省しました。自分本位で指導していたなと。相手のことを思っての言動ではなかったと猛省。そんなわけで、改めて諦めない指導もですが教育に必要な『不便、不自由、不親切』という環境作りに励んでゆく所存です。
8月のお話『動じない美しさ』
この夏コンクールや公演などでヨーロッパへ訪ね様々な国の人と出会いましたが、改めて日本人の良さ美しさに気がつきました。それは『動じない美しさ』という事です。特に今回長く滞在したイタリアは産み出す国に対して日本は守りの国と感じました。でもその分より質を高くする術を知っていてそこに追求している時こそ周りに振り回されない『動じない美しさ』が有るのだなと思いました。人は不安や心配事があると外へ外へと動く事をしてしまいがちですがその根本は何か?を追求すればジタバタしなくなるのではないかなと思います。その為にも瞑想、坐禅という方法を知っているのですからまたレッスンで共に内なる声に耳を傾けて『動じない美しさ』を手に入れて行きましょう。暑さに動じない自分目指します。。。
7月のお話『初心忘るるべからず』
4月にクラス替えがありこの3ヶ月間充分に足のトレーニングを行い新JAクラスが待ちに待ったトウシューズを履く日がきました!先輩が後輩へ綺麗な履き方を教えるのも伝統になっています。
自分の足のサイズ分だけ背が高くなるこの目線!嬉しいし脚が長く見えるし気持ち良い!トウシューズは最低3年間は普通のバレエシューズで修行を積まないと履けないものなので皆心待ちににしていました。おめでとう!あとは生まれたての馬の様なたどたどしい足取りが美しくしなやかに踊れる様になる為にまた数年かかります。時間がかかるからこそ一生ものになります。早く結果を‼︎の現代の時代に逆行していますがだからこそ真の美しさ、動じない美しさが手に入るのではないでしょうか。この初めて履いたワクワクを初心を忘れないで日々のお稽古の研鑽を積んでゆきましょう。

6月のお話 『野菜を育てる様に』
野菜を育てる様に🫑🥕
土を耕す
種を蒔く
肥料を入れる
水やり
あとは『待つ』
『信じて待つ』
体験レッスンや見学の際に親御さんが思わず我が子が間違っているわ、と口や手を出される方が最近は多いなという印象があります。間違っていても見守る。出来ていても過剰反応しない。悩んでいても答えを直ぐに渡さない。まぁのんびりと信じて待ってあげて下さい。無言はメッセージですから。何も言わなくて大丈夫です。
ただただ、集中して見てあげてください。

5月のお話 『受け流し力』
先日ダルビッシュ有選手のインタビューを見ていましたら、「受け流し力」を養おう。というお話をされていらっしゃいました。
『メンタルは鍛えるものではなく技術だと思う。鍛えるって考えるのではなくいかに自分に舞い込んできたネガティブな事やプレッシャーを受け流せるかどうか』
とてもシンプルな言葉で沁み入りました。受け流し力上げてゆきましょう。
4月のお話 『素直は技術』
今まで素直は素質と思っていました。しかし、今まで頑固だった生徒が最近素直になってきてみるみるバレエが上手になっていっているのを見て素直になる事って技術だなと思いました。技術すなわち努力で身につける事ができるという事。その秘訣はどうやら『感動する事』にある様です。道端のお花が綺麗だった、今日は自分から挨拶した、有難うを面倒臭がらず都度言うようにしたら、たくさんの感動が生まれたらしいです。良いですね感動体質。現代人は感動する事が少ないと言われているらしいので是非小さな感動を共有し合いたいなと思います。
3月のお話 『コロナのお陰』
ようやくこの年度末の3月でマスクも外せる環境までになりました。そして年度末のテストも終えた所で気が付いた事が一つ。3年前に小学一年生だった生徒たち。一番バレエでは基礎を身体に叩き込むのに大切な時期にコロナで一番バレエが出来なかった学年です。可哀想?いえいえその逆で今までで一番レベルが高かったなと先生方からの評価も高かったのです。それは何故?それは『飢餓』状態にあったからでしょうか。満たされ過ぎては成長出来ないという事でしょうか。出来ない、足らない、至らないって素敵な環境だったのだなと思いました。成長には欠かせない環境なのですね。コロナを嘆かず『今』を受け入れて進んで来れた事がより良い成長に繋がるという事を教わりました。R四年度、そしてコロナ三年間ありがとうございました。また来年度やってくる新しい環境を受け入れて新しい道のりを楽しみにすり替えて少しずつ進んで行きましょう。
2月のお話 『白ご飯とお味噌汁』
パリオペラ座バレエ学校へ入学した11歳の生徒へ会いに行ってきました。渡仏して一カ月ほど経過。何が食べたい?お寿司?ステーキ?ラーメン?レストランに入ると白ご飯とお味噌汁でした。それだけが1番食べたかったとの事。豪華だから高いからご馳走かと思っていたら今一番食べたい物が一番のご馳走なのですよね。思わずこちらのエゴの優しさを押し付ける所でした。
相手の立場にたって今に目を向ける事の大切さ、今を大切にしていたら今日という人生が充実していくという肝心な事を教えてくれました。
2023年1月のお話 『プリエ』
謹賀新年
卯年だけにぴょ〜んと飛躍の年になります様に。
この1/15(日)にチコバレエアカデミー全員でコッペリア全幕を披露します。これまでみんなでリハーサルしてきた集大成になる発表会です。これまでたくさんの準備期間がありましたがそれがたった一回で終わってしまうのが勿体無い、寂しいと感じてしまうほどですがこの準備期間をバレエ用語に例えるなら『プリエ』(膝を曲げて準備するポーズ)と言えるのかなと思いました。準備7割本番3割と呼ばれる舞台仕事。バレエ界では『プリエを制するものはバレエを制する』といわれている程です。このプリエがあるからこそ飛べるし回れるし留まれるのです。プリエの様に充分に引きの年にしながら大きく遠くまで生徒達が跳べます様に。
本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
12月のお話『度胸、太っ腹、運』
度胸、太っ腹、臨機応変、融通、余裕、運
これらは何から生まれものでしょう??本や知識からは得られません。参考書はないのです。『経験』でしか得られません。
榊原記念病院の高橋幸宏先生の著書『7000人の子の命を救った、心臓外科医が教える仕事の流儀』より
また、『経験は何よりの先生』という言葉もあるように何事も経験から得ることは大きいですね.知識だけで頭でっかちにならない様に気をつけたいです。
11月のお話 『カタカナの力』
訳の分からないものを一旦保留にできる
分からない事をそのままにする力を大事にする。きっと先人の日本人はそうやってきたのだと思います。
ネガティブケーパブリディとはこういう事なのでしょうね。
雑念が湧いたら一旦カタカナみたいに接する。保留にしておいてみる。そんなカタカナ力アリガタイ
キョウハキョウノカゼガフク
10月のお話 『ありがとう』
9月の5週目休みを利用して16年間お世話になった壁ちゃんを張替える事になりました.皆その壁に一言‼︎そしてあっという間に美しい壁へと変身を遂げました.
今までありがとう。『ありがとう』と言う言葉は過去に対してだけと思っていましたが新しく綺麗になった壁を見たら新しい壁さん来てくれてありがとうこれからも見守っていってください。未来に向けてもありがとうといえるのだなと気が付きました。未来があるって希望があるって言うことですものね。明日の未来に向かって『ありがとう』
今度はほんのり藤色🪷
9月のお話 『バレエ運動会』
『バレエ運動会』
一年に一回のバレエ合宿(小学高学年以上)は気が付けば今年で11回目.海で本当の⁈ビーチバレエをやったり、雨の中で山に登ったり、(先輩が仕掛けた)お化け屋敷でチビったり、そして今回は中禅寺湖のスワンボートで漂流したりと毎回本気の遊びをやってきていました。そして毎回欠かさずバレエ運動会を開催するのですが今年が一番激しかったです。その中でも バレエリレー。バレエのパ(振り)でタスキを繋ぐ白熱戦。飛んだり、回ったり,かと思えば地味に足でボールを捕まえたりと凹凸の激しい内容でした。生徒間での距離がグッと縮まった瞬間でした.競争は団結力を上げてくれるエッセンスでもあるのですね。とにかく全員大怪我する事なく無事に帰ってこられて良かったです。
ただの日記になってしまいました。9月発表会に向けての練習始まります。頑張りましょう
8月のお話『パリ・オペラ座バレエ学校』
8月のお話
この夏、生徒がパリ・オペラ座バレエ学校サマーに合格しましたので入寮まで引率に行って参りました。東京が37℃の頃パリは13〜25℃で快適な夏を過ごさせて頂きました。(日差しの痛さは日本より勝るが…)しかも夜10時過ぎまで明るいので活動時間が長くなり何だか得した気分になりましたv
エリザベットプラテル先生にもお会いする事が出来て夢の様な世界だった事が現実に叶えてくれた生徒に感謝です。
クラスは全てフランス語。本人は仏語を勉強していったので張り切って仏語で質問したら解らない仏語だらけで結局英語で説明を頂いたと笑 バレエの他にキャラクター、コンテ、テクニッククラスなど受けられた様 食事は日本では考えられない位大量の食事をしたらしいのですが1日中踊っていたので帰国後2㎏ぐらい太ったかなと思ったら200g位の増加でおさまったそうです。グラム単位での調整さすがですね。他にも手の挙げ方、各国の生徒の母国語、フランス祭でのダンス、エッフェル塔巡りのリバークルーズなど遊びも満載だった様で刺激が満載のサマースクールでした。新しい道のりを切り開いて行ってくれた事に感謝です。後輩達が続いて行けます。いつの時代も開拓者は大変ですが得るものも大変多くあると思います。私は先生と言う立場ですが生徒から学ぶ事の方が多いです。よくチャンスを掴めと言うけれど彼女に場合はチャンスが向こうからやってきたと言う感じです。本当に毎日努力をしていて自分なりの努力ではなく、誰が見ても努力し続けていました。トレビアン🇫🇷
