ご無沙汰しております。お元気ですか?
私はベルギーでの、朝は涼しく、昼は突然日が照りつけ、汗をかいたと思ったら次の瞬間に雨が降って冷えるような、難しい夏を過ごしています。温暖化の影響で、熱波で30度を超えるような日もあるのですが、こちらの建物は暑さに対応するように作られておらず、エアコンも無いことが多いため、家でもスタジオでも暑さ対策に日々頭を悩ませています。
学校では年度末に、ベルギーの北に位置するOostendeという海街で、Dansandというダンスフェスティバルに出演しました。観客の視線に着目した作品を多く作っている、PARTS卒業生のBenjamin Vandewalleという振付家の作品にダンサーとして参加しました。作品名は「Birdwatching 4×4」と言い、20人程のオーディエンスに動く箱に入ってもらい(画像をご覧下さい)、その箱を街でゆっくり移動させ、中から見える外の景色に紛れて踊るというものでした。(私の出演している回ではありませんが、こちらが作品の様子ですhttps://youtu.be/WL870WedYVs)
踊る側としては、景色に馴染んだり、あえて奇天烈なことをしたり、箱の前で周囲と関わりを保ちつつ即興で踊るなど、今までとは違った難しさを経験する要素が多くありました。
私自信、公共の場で踊るというのは初めての経験で、度胸が必要な場面や少し怖い思いをした瞬間もありました。ですが練習を重ねるにつれて街の人たちのフランクさや、初対面の人への関わり方などを学び、とても楽しんで踊ることが出来た作品でした。同時に、国民性の全く違う日本でこの作品を披露したらどうなるのだろうという疑問も持ちました。振付家のBenjamin自身も、様々な国や街で作品を発表した際に見えるそれぞれの雰囲気の違いが、作品の面白さの一部だと話していて、いつか日本でも上演できたら興味深いことが起こりそうだと話していました。
また、この作品の中での即興で踊る、ソロの部分を担当したのですが、オーディエンスの在り方で、踊りの良さが全く変わることを実感しました。今回の場合、視点が継続的に動いていることから、外にいるダンサー自身が動きを止めると、中からはダンサーが横にスライドしている様に見えます。よって、踊りの途中で停止したり、速度をとてもゆっくりにすることで、普段の踊りでは味わえない形の移動が生まれました。踊る側として、見てくれている方々の視界に、自分がどの様に写っているのかを考えながら、同時に街中で踊るという、「周囲を見る力」を必要とされる作品だったため、とても難しかったです。最終的に、自分にとって違う扉を開くことができ、柔軟性と対応力が重要なコンテンポラリーダンスにおける大きな学びを得ることができました。
P.A.R.T.S.としては、このダンスフェスティバルにて年度末をむかえ、現在夏休みを過ごしていますが、学校での長期サマースクールの参加やお手伝いをしたり、ヨーロッパの違う都市を訪れてワークショップを受講したり、来年度に開催したいプロジェクトに向けての準備を進めるなど、忙しくも充実した時間を送ることが出来ています。
チコバレエの皆さんも、大変暑い中ではあると思いますが、健康に、充実した日々を過ごされるよう願っています。先生方もどうかお体に気をつけてお過ごしください。
失礼いたします。





当アカデミーでは演舞を華やかに彩るさまざまな衣裳等をご用意しております。また、指定レオタードなどの販売もあります